| がんってどんな病気? |
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ガンは、特定の臓器や組織の病気ではありません。 また、インフルエンザやエイズのように、外から侵入したウイルスや細菌に よってひきおこされる感染症でもありません。
「がん」はもともと正常だった自分のカラダの 細胞が、突然変異によりできた異常細胞です。
その異常細胞が成長の過程でひきおこす さまざまな障害をまとめてよんだものです。 |
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ガンは、遺伝子の異常により
細胞がかぎりなく分裂と増殖をおこして、勝手に増え続けてしまう病気です。
人間の身体は、およそ60兆個の細胞からできていますが、
ふつう、正常な細胞は一定の法則にしたがって分裂と増殖を行い、 役目を終えれば死んでいきます。
ところが遺伝子の異常からできたガン細胞は、
自ら死ぬことはなく、酸素と栄養があるかぎり、
分裂と増殖をくりかえし増え続けていくのです。 |
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このように、ガンは自らの身体がつくりだしたモンスターですが、
もともと正常だった細胞を傷つけたのは、
その人自身の生活習慣に原因があります。
つまり、ガンは、糖尿病や高血圧のように生活習慣病に
分類されてもいい病気なのです。
手術や抗ガン剤、放射線などでガンをたたいて治すのは重要です。
しかし、生活習慣病の見直しもしなければ、
たとえその時は治ったとしても一過性のものになってしまう可能性もあります。 |
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| 腫瘍(しゅよう)について |
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●良性腫瘍と悪性腫瘍
腫瘍(しゅよう)とは、からだの細胞の一部が勝手に
増殖(ぞうしょく)を始め、かたまりとなったもので、「腫れもの」のことです。
これには良性のものと悪性のものとがあります。
ことばをきいただけでも、「良性」と「悪性」 だいぶイメージも変わりますね。
このうち、「悪性」といわれるものが がん にあたります。
良性と悪性、それぞれどんなちがいがあるのかみてみましょう。
| 良性腫瘍 |
良性腫瘍は、腫瘍がおおきくふくらみますが、まわりの組織との境界
がはっきりしていて、まわりの組織をこわして浸潤することはしません
腫瘍があっても身体全体に大きな影響をあたえないのです。
腫瘍をとりのぞいてしまえば再発しないのです。
子宮筋腫や卵巣のうしゅは良性腫瘍の代表的なものです。
また、皮膚にできるいぼやほくろ、脂肪腫(しぼうしゅ)、消化管に
発生するポリープなども良性腫瘍です。
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| 悪性腫瘍 |
悪性腫瘍(がん)は、無制限に増殖するので全身におおきな影響を
あたえます。悪性腫瘍が身体のあちこちにひろがる時に勝手に増え
続けたり(自律性増殖)、周りの組織にしみでるように広がったり
(浸潤)、離れたとおくの組織に飛び火するようにひろがる(転移)
性質があります。
悪性腫瘍ができている部位(原発部位)のまわりにひろがっているか
、離れた臓器に飛び火しているか、悪性腫瘍の広まり方(進行の度合
い)を説明するときに、医師は悪性腫瘍の特徴である浸潤や転移が
あるかどうかについて話すのです。
悪性腫瘍の症状が進行した患者さんがとてもやせているのを目にし
たことがあると思います。腫瘍が大きくなるために栄養をどんどん吸収
してしまうので、身体に栄養がいきわたらなくなり、やせて衰弱する
のです。
良性腫瘍のばあい、腫瘍がかなり大きくなっていても、悪液質になる
ことはありません。
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ただし、脳腫瘍の場合は、少し事情がちがいます。
脳腫瘍の大部分は良性腫瘍ですが、近くの細胞を圧迫して
そのはたらきを阻害(そがい)するために、腫瘍の発生した部位に応じた頭痛、
まひなどの症状がおこってきます。
生命を支える脳幹(のうかん)に発生した場合は、手術ができず、
生命にかかわることもあります。
また、良性腫瘍のなかには、時間とともに性質が変化し、
悪性腫瘍になるものもあります。
皮膚、骨、大腸の良性腫瘍のときにみられます。 |
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| 悪性腫瘍のいろいろ |
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さらに、悪性腫瘍は がん腫(がんしゅ) と 肉腫(にくしゅ)に分かれます。
悪性腫瘍は、発生する細胞の種類によって、
がん腫(ふつう、略してがんと呼ぶ)と肉腫とに分けられます。
頻度は圧倒的にがん腫が多く、悪性腫瘍の90%以上を占めます。
このことから、がんは悪性腫瘍の代名詞として使用されることが多く、
がん腫と肉腫とを含めて「がん」と呼ばれています。
■ がん腫
皮膚、粘膜(ねんまく)、いろいろ臓器の表面に近い部分を構成している
上皮(じょうひ)細胞という細胞から発生する悪性腫瘍で、
顕微鏡で見た組織の型のちがいによって、
大きく扁乎上皮がん(へんぺいじょうひがん)、腺がん、未分化がんの
三つに分けられています。 扁平上皮がんは、
おもに皮膚や器官の粘膜表面にできるがんで、
皮膚、食道、口腔(こうくう)、膣(ちつ)、外陰(がいいん)、
陰茎(いんけい)、陰嚢(いんのう)、肺などに発生します。
腺がんは、
身体内部の分泌物(ぶんぴつぶつ)を出す上皮からできるがんで、
胃、腸、子宮体部(しきゅうたいぶ)、肺、乳房(にゅうぼう)、卵巣(らんそう)、
前立腺(ぜんりつせん)、甲状腺(こうじょうせん)、肝臓(かんぞう)、
腎臓(じんぞう)、膵臓(すいぞう)、胆嚢(たんのう)などに発生します。
未分化がんは、
がん細胞であることは確かでも、発生の母地(ぼじ)となった細胞が
確認できないタイプで、増殖も転移も速く、悪性度が高い傾向があります。
からだのあらゆる部位から発生しますが、
甲状腺や肺などではかなり多く認められます。
細胞の種類からいうと、胃がんは腺がんが多く、
食道がんは扁乎上皮がんが多いということになります。
肺には、扁平上皮がん腺がん、未分化がんのいずれもが発生します。
扁平上皮がん、腺がん、未分化がんの三つは、
組織の型がちがうだけでなく、性質のうえでもちがいがあります。
たとえば、肺がんの場合、
扁平上皮がんと腺がんは進行が比較的ゆっくりですが、
未分化がんは進行が速いのがふつうです。
また、未分化がんには化学療法や放射線療法がよく効きますが、
扁乎上皮がんと腺がんにはあまり効果がありません。
このように、
がんは治療する立場からみると、
どこの臓器に発生したかというよりも、
どの組織の型であるかのほうがより重要になるのです。
■ 肉 腫
上皮細胞以外(非上皮)の細胞に発生する悪性腫瘍を、肉腫といいます。
胃や腸の筋肉の部分を構成している筋細胞に発生するもの(胃肉腫など)と、
骨や結合組織(組織と組織をつなぎ合わせる糊のようなはたらきをしている
軟部組織)を構成している線維(せんい)細胞に発生するもの(骨肉腫)とが
あります。
また、リンパ系のリンパ球に発生する悪性リンパ腫、
血液をつくる骨髄中(こつずいちゅう)に存在する骨髄細胞やリンパ球に
発生する白血病(はっけつびょう)、骨髄中の形質細胞に発生する
多発性骨髄腫も、上皮細胞以外の細胞に発生する悪性腫瘍ですから
肉腫の一種ですがこれらはまとめて血液のがんとも呼ばれています。 |
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| 同時に複数発生する多重(たじゅう)がん |
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がんは、同時に複数存在していることがあります。
これを多重がん あるいは 重複がんといい、
がん患者さんの約6%にみられるという報告があります。
大部分は初めに発生した原発がんからの転移によるものですが、
転移と無関係に発生することもあります。
複数のがんが同一臓器にある場合は多発がん、
多臓器に発生している場合は重複がんと区別して呼ぶこともあります。
また、がんの治療中または治療後に、転移ではなく、
新たにがんが発生する場合を二次がんといいます。
多重がんは、乳がん、
喉頭がん(こうとうがん、咽頭がん(いんとうがん)、胃がんなど、
わりあい治りやすいがんに多くみられます。 |
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