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| 15.フコイダンの効力-抗アレルギー作用(花粉症・アトピー) |
ひとには、体の外から入ってきた細菌などの異物に対して、 抗体や感作(かんさ)リンパ球(異物に対して感じやすくなったリンパ球) をつくって細菌などがふたたび侵入してきたときに、 その細菌と結合して死滅させ、感染を予防する能力があります。
抗体や感作リンパ球をつくるもとになる異物を「抗原」、 これらが結合して生体を保護する反応を「免疫」といいます。
その反応の原因となる抗原物質を「アレルゲン」といいます。 免疫反応は、人によって抗原に対して過剰に反応する場合があります。 その現象を「アレルギー」、 その反応の原因となる抗原物質を「アレルゲン」といいます。
アレルギーの抗体(こうたい※)は
抗原と結合する血清タンパクの
免疫グロブリンで、その構造や抗原との違いから
5つの種類に分類されています。
※抗体(こうたい)
・・・抗原の侵入を受けた生体が
その刺激で作り出すタンパク質の総称。
アレルギー性疾患とは、広い意味でアレルギーにより
発症する疾患をいいますが、狭い意味では、
I型(即時型)アレルギーによる疾患で、
・アトピー型の気管支ぜんそく、
・花粉症、
・鼻アレルギー、
などをいいます。
その発症過程は、次のような三段階によるとされています。
1.外来性の抗原に対して、免疫グロブリン−E(IgE)が
産生され、肥満細胞や好塩基球に付着し感作が成立。
2.抗原が感作細胞に接触し、ヒスタミンなどが浮遊する。
3.遊離したヒスタミンなどが血管透過性を高ぶらせたり、
平滑筋を強く収縮させ、アレルギー症状を発現。
このようなI型(即時型)アレルギーの発現を抑制させる
ためには、1または2の段階のいずれがを止めれば
良いのです。
最近、魚や海藻などを比較的食べる機会が多い 島や海浜近くに生活する人々に アレルギー発症率が低いことが 疫学的調査によってあきらかにされています。
フコイダンによる抗アレルギー作用とは
●フコイダンのアレルギーへの関与
1988年に、オーストラリアでのラットに対する効果に ついての報告が Willenbog and Parish によって なされています。 この報告は、実験的アレルギー性脳脊髄炎(EAE) (動物モデルのときにこの病名が用いられるようです) に対するヘパリンやフコイダン、硫化ペントサン、 コンドロイチン硫酸などの抑制効果を調べたものです。 これらの中では、フコイダンとヘパリンが最も抑制効果が 大きかったとのことなのです。
●フコイダンのマウスとラットのアレルギーに対する抑制作用
1997年度の日本農芸化学会の大会で、 「褐藻由来フコイダンの抗アレルギー作用」と 題する研究報告が発表されています。
その内容とは、 フコイダンの免疫グロブリンE産生や、ヒスタミン遊離に およぼす影響を調べた結果、免疫グロブリンEの産生抑制と IgE・抗原複合体によるヒスタミンの遊離抑制作用を 確認しています。
●フコイダンの花粉症によるアレルギー抑制作用
宝酒造(株)の News Release によると、 花粉症によるアレルギーは、体液性免疫が 活性化されすぎて、IgE抗体が過剰に生産されます。
卵白アルブミンをアレルギーの抗原としてマウスに 投与することにより感作し、人工的にアレルギー状態に しておいた後で、アレルギーに対するコンブフコイダンの 影響を調べると、アレルギーの原因となる抗原の 感作以前からフコイダンを経口投与した場合と 抗原感作後から経口投与した場合のどちらでも、 アレルギー症状を引き起こす IgEの産生を大きく 抑制するという。結局、コンブフコイダンは、 IL-12の産生を増強することにより、 花粉症などのアレルギーを引き起こすIgEの 産生を抑制するのです。
●フコイダンのアトピー性皮膚炎に対する効果
アトピーの語源は、アメリカの医学者コカが用いた 「A・TOP・Y」=分類する場所がない、 からと言われています。
また、ギリシャ語「atopos」=奇妙なこと、異常なこと に由来すると言われています。
いずれにせよ、最初はとらえどころのない何だかわからない 子供に多い症状でした。 最近はアレルギー反応のひとつであることがわかっています。
皮膚は、表皮と真皮といわれるふたつに分けられます。 表皮の一番上には角層があります。 アトピー性皮膚炎の特徴はこの皮膚のバリア機能の 低下によっておきます。 わかりやすく考えると、角層の異常によっておきます。
そのため、細菌やウイルスばかりでなく、 アレルゲンも体内に入りやすい状態になります。
●フコイダンと I型(即時型)アレルギーの作用機序
I型アレルギーと呼ばれるものは、
肥満細胞に内含されているヒスタミンが体内に放出されて
起こります。
免疫細胞で多量に作られた
免疫グロブリンE(IgE)と呼ばれる抗体の一部が
肥満細胞に付着し、その抗体を再度スギ花粉やダニなどが
刺激することで、肥満細胞が破裂してヒスタミンが放出
されてしまう免疫細胞の反応によるものです。
このとき、免疫細胞に対してアレルギーの原因となる
抗体の免疫グロブリン(IgE)を作るように指示する
インターロイキン4(IL4)とインターロイキン6(IL6)
という伝達物質がありますが、フコイダンはこの生成を
阻害します。これによって、免疫細胞にアレルギーの
原因になる抗体を作る指示ができなくなり、抗体は
生成されないようになり、それによって
ヒスタミンが放出されなくなります。
このような抗アレルギー作用は、フコイダン独特な
ものです。
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